各劇場からの見え方と、ライブや作品のレビューを素人目線でお伝えするシリーズ、今回は「トップガン・マーヴェリック」が上映されているTOHOシネマズ日比谷 スクリーン4 IMAXシアターです。
TOHO日比谷は美しい!!
今回は2018年にオープンした東京ミッドタウン日比谷、4階にあるTOHOシネマズに行きました。ミッドタウン日比谷には吹き抜けの美しいロビーがあり、建物に足を踏み入れた途端その高級感にうっとり。
老朽化により惜しまれつつ取り壊しとなった三信ビル(昭和8年築)の跡地に建てられており、三信ビルのレトロなデザインを1階外観とロビー部分に取り入れているのだそう。
納得です。戦前の「日比谷映画劇場」のドーム型の建物(めちゃくちゃ素敵なので検索してみてください)にもインスピレーションを得ているのではないか、と勝手に思っている私です。
さて、エスカレーターで3階までのぼり、回廊を半周ほど歩いて建物の奧に進むと映画館に上がる専用エスカレーターがあります。(←私も、ですがここで迷ってウロウロする人多し)
ロビーに到着。
うわー! なんてきれいなんでしょう。
いくつかのTOHOシネマズに行ったことがありますが、ここはダントツに美しい。ご覧ください。この窓からの眺め。
映画館って、窓のない薄暗い建物ばかりじゃないですか?
しかも、最近行った新宿なんてスクリーンが12もあるのにロビーに座るところが1つもない。私は入場開始まで20分ずっと立って待っていました。
都心の映画館なんてそんなものかとあきらめていたのに、ここは違いました。コンセプトは「映画の宮殿」なのだそうです。
ご覧のとおり、皇居と日比谷公園の緑が目に飛び込んでくる背の高い窓があり、とても気持ちよいロビーなのです。座るところもたくさんあり、ゆっくり待てます。
映画館に行く時は、「地下に潜る」「薄暗い所に行く」。なにかアンダーグラウンドな活動をしに行く気分になりがちな私でしたが、ここでは気分が上がりました。
ビルボードのライブに行くときや、新国立劇場にバレエを観に行く時の気分に似ています。とても新鮮でした。
IMAXシアターに入場
A列~M列の13列。341席のスクリーン4です。
上の写真のシアター座席図どおり、スクリーンはシアターの幅いっぱいあり、天井までの高さのビッグサイズです。
H列(8列目)に座りました。
センターブロックの左端に座り、席から撮ったのが下の写真です。
スクリーンに高さがあることを事前に知っていたので、あまり前だと見づらく思え、8列目にしました。
この写真で見る印象よりも視線の位置は高く(「ミニオンズ」の文字の高さくらい)比較的見やすい席ではありましたが、私は次に座るとしたら1段下(G列)にします。
その理由ですが、字幕は画面下に出るので、字幕が出る度に目線を下げねばならず、少し読みづらかったのです。これはスクリーンが大きいゆえのデメリットかも。吹替版向きかもしれません。
見え方ですが、こちらの客席はかなり段差がついているので、前の人の頭で画面が見づらくなる心配は要りません。
スクリーンの形状は、写真のとおり若干カーブしています。
IMAXシステムの紹介を読むと、「客席を包み込むようなカーブで、映画の中に入り込んでいるような映像体験ができる」とのこと。
それならばパソコンのモニターを3台並べて設置するようなイメージで、ぐるりと画面が欲しいなあと思いました。ちょっと幅が足りないような…。
スクリーンが大きいので確かに迫力はありますが、映像への没入感は…いつも没入しているので(笑)私はそこまで変わりなかったです。
音響はとてもよかったです。6台のスピーカーが映像に立体感を与えており、たいへん臨場感がありました。戦闘機で飛んでいるようなスピード感のある場面では、特に音響が効果を上げていると感じました。
バブル世代の気分にハマる「トップガン」続編
国内の興業収入100億円間近と、熟年世代を映画館に呼び戻している超話題作。前の晩に第1作目をおさらいしていきました。
20代の頃、兄のLD(レーザーディスク)で見ているのですが、音楽がいい、とか、女性教官の海辺の家が素敵、ビーチバレーがかっこいい、「ルーテナント」(大尉)って単語を初めて知った…など、断片的にしか覚えていませんでした。
夜更かししてでも見てから行って正解でした。
オープニングから前作をなぞっていて、ニヤニヤしてしまいます。昔と変わらずバイクで颯爽とマーヴェリックが登場すると、「待ってましたー!」と声をかけたくなります。
教官という立場では、活躍できないんじゃないの? と思いきや、しっかり大活躍。加齢に連れ視力や瞬発力も落ちますし、戦闘機の操縦は年齢的にさすがに無理では、と言いたくなりますが……、
トムならやれそうな気がする。まだまだ若い者には負けない、いけるぞ俺、というあの現役感が出せる王道の二枚目俳優はトム以外にいないのでは。相手役のジェニファー・コネリーも、資生堂パーキー・ジーンの頃と変わらずスレンダーできれい。
2人のルックスは落ち着いた大人のカップルというより、若さの延長線上にある美しさ。
しかし50過ぎた者の悲哀も、盟友アイスマンの死でしっかりと描かれています。
バブル真っ盛りに青春時代を送り、「人生は右肩上がり」という思い込みをどうしても払拭できない私は、この作品で「まだまだ行けるよ、頑張ろうぜ~」と同世代のトムに肩を叩いて励ましてもらった気分です。
映画がハネたら地下へGO!
B1にあるレストラン街が好きです。仕切りのないフードコートのような雰囲気で、ワイワイ食べる感じが楽しい。ブルックリン・シティ・グリルはお手頃価格で、どの料理も外れなしです。