各会場の座席からの見え方と、来日アーティストのライブの感想を素人目線でお伝えしているこのシリーズ、今回は、コロナ渦をくぐり抜け、約5年ぶりに来日したボズ・スキャッグス。会場は東京ドームシティホールです。
ボズのお客さんは座って聴くのでなんとか見えるだろう…と、主催から届いたアリーナのビミョーな席のチケットを手に、行って参りました。
アリーナなら端も良席なのか?
結論から言うと、TDCの場合、武道館や東京ドームとは違いモニターの設置もないですし、端っこの席は良席とは言いがたいです。
以前同じ会場でL側ブロック5列目だった時、ステージ上手が見えにくかったのですが、席が前すぎたからだと思っていました。実際、上の座席表を見ると10列目ならステージに近すぎず遠すぎずで、さほど見づらくないように思えませんか?
しかし……
首が痛かった。
自分の席(赤の星印)からステージはこう見えました。
写真をご覧のとおり、ステージは近いけど、バンドからは遠い。赤い矢印がボズの立ち位置ですから、最初から最後までずーっと右を向いていなければならず、首が痛くなりました。
動き回って演奏するようなタイプのバンドでない限り、端に座ると、ひたすら首をひねって見ることになります。
立って見るなら体を斜めに向けることができますが、着席だとキツイ。
コトブキシーティングのサイトによると、東京都の条例では「一人分の椅子の間口は芯々420mm以上とする」(芯々:不動産用語で部材の中心から中心までの寸法)と定められているそうです。
そんなにあるかなぁ。体感40cmもないくらい狭かった。椅子の背が後ろにカーブしているため、前後間も窮屈です。体を自由に動かせる余裕はありません。
L側端の席だとステージセンターと上手側が視覚的にかぶってしまい、上手に立っていたキーボードとサックスのメンバー2人が演奏しているところは、私の席からだとほぼ見えませんでした。
席配置に難あり
アリーナの端の席が勧められない理由
1.バンドの立ち位置はセンターに固まっている。
2.客席の幅がバンドのセッティングより遥かに広いのに、両サイドの席もすべて正面向きに椅子が並んでいる。
ステージより客席の幅が広いホールの場合、見やすさを考慮してサイドブロックの椅子は少し斜め向きに並んでいることが多いのですけどね~。
TDCの椅子は固定ではなくパイプ椅子を並べただけなので、公演の内容に合わせて席配置を変更してもらいたいものです。
段差がないので
152cmの私が着席で見るなら10列目でギリギリだなと思いました。
背筋をピンと伸ばして見れば、ギターを抱えたボズ(身長180cmはありそう)の上半身が見えますが、その姿勢に疲れてきて背が縮むとボズの首より上しか見えなくなりました(笑)
総立ちになった時は、前のほうのお客さんの隙間からチラチラ見るのがやっと。
やっぱりアリーナは嫌いです。
「見る」という点において、メリットはひとつもありません。
演奏の迫力は伝わってくる
見え方はともかく、ステージには近いので、演奏の迫力はダイレクトに伝わってきました。
特にメンバーの中で立ち位置が近かったギタリストのマイクさんの演奏は手元もよく見え、2階バルコニーに座った時よりずっと生演奏を聴いている臨場感がありました。
それに、やっぱりアリーナ席のお客さんはアーティストの大ファンの方が多いので熱い。だから、バルコニー席より楽しかったです。
前回の来日では、アンコールの時も1階のお客さんが着席で聴いておられ、悲しかった2階席の私。
この日はアリーナ席だったので、
「誰も立たなくても私は立つのか? さあどうする?」
と自問自答しながら臨んだライブでしたが、皆さんノリがよくてラストのLido Shuffleからは総立ちでした。
別日程で座った2階バルコニー席とライブの感想はこちら。 ↓
TDCホール 第2バルコニーからの見え方【ボズ・スキャッグス 2024】
ボズの名古屋公演はこちら。↓
名古屋市公会堂 2階席からの見え方【ボズ・スキャッグス 2024】