(5月17日更新:4月27日のDoobie Brothersも同じ会場だったので追記しました。)
ホール客席からの見え方と公演の感想を素人目線でお伝えしているこのシリーズ、今回取り上げるのは3月17日のDeep Purple広島公演です。
ちょうど帰省時に公演があると知り、急きょ参戦。
町の規模や高騰したチケット代などの要素を考えると、おそらく満席にはならないだろうと予想していたところ、やはり席には余裕がありました。
ビッグネームの演奏をこぢんまりしたホールで楽しめるのは、とても贅沢なことです。遠征するなら広島は穴場だと思います。
私が広島に住んでいた当時からは交通機関に変化があり、超方向オンチの私は道に迷ってしまったので、遠征組の方向けにアクセス方法もご紹介します。
目次
【広島駅からのアクセス】JRで新白島駅へ
このホールは市内の繁華街から少々離れていますが、2015年にホールから徒歩7分のところにJR新白島駅が新設され、広島駅からも便利になりました。
広島駅ーー山陽本線または可部(かべ)線下りーー新白島(しんはくしま)駅
1駅3分。片道150円。
☆山陽本線の快速シティライナーを除けば、どの電車に乗っても停まる。
気になる電車の本数ですが、広島駅からライブの開場時間18時着を目指して出かけると、帰宅プチラッシュ時間帯にぶつかるので電車の本数は豊富にありました。
東京のJRでは路線の色分け(例 山手線なら黄緑ライン)を目印にホームを探す私ですが、広島駅の在来線は新幹線と同じように、電光掲示で番線を確認せねばならず、早速間違えて冷や汗をかいたのでした。
新白島駅で迷う
あっという間に新白島に着いたものの、当然駅にあるものと思っていたホールへの案内版や近隣の地図は見当たらず…(あれがどれだけ方向音痴の役に立っているか実感)、GoogleマップのAI音声に翻弄されて10分うろうろ! あきらめて帰宅途中のJK3人組に教えてもらいました。(しょせんAIはJKにかないません)
【新白島からの道順】
新白島駅の下りホーム(=広島駅から電車に乗った場合)からは南口にしか出られないため、地上に降りたら高架をくぐって北口側に出てそのまま道なりに進みます。パッと見、高速道路にしか見えないアストラムラインを左手に見ながら線路沿いに5分ほど歩くと、アストラムライン白島駅に上がる歩道橋があるので、その歩道橋を登って反対側に降りれば目の前が上野学園ホールです。
なお雨降りなどで歩きたくないという場合は、新白島で新交通システム「アストラムライン」に乗り換え、隣の白島駅で下車すれば目の前がホールです。(乗車時間1分)
【市内中心地からのアクセス】アストラムラインで白島駅へ
本通り駅ーーアストラムラインーー白島駅
4駅6分 片道230円
☆本通り駅始発。
★隣の県庁前駅からは3駅5分 片道190円
☆白島駅の目の前がホールです。本通りと県庁前は目と鼻の先なのに料金が40円違うんですね。
ドゥービーの時は、市内中心部からアストラムラインで行ってみました。
そごう正面玄関前のエレベーターで地下街シャレオに降りると、すぐ県庁前駅があります。
白島まで3駅5分ってほんと? 検証すべく、この日泊まっていたそごう横のメルパルクの建物を出て、地下に降りアストラムに乗って、ホール到着まで計ってみました。待ち時間がなかったのでドアツードアで約10分。時間感覚がおかしくなりそう。。。移動に労力がかからなくていいなあ。
上野学園ホールのデータ
正式名称:広島県立文化芸術ホール(旧郵便貯金ホール)
客席数:1,861席(1階1,230席、2階500席)
1972年の開館とはいえ、地下の女子トイレが全部(訂正:1個を除き)和式。うーむ。
ホール内部はたいへん美しかったです。天井の高さに圧倒されました。
上野学園ホール座席表
ディープ・パープル/18列目
座席表の赤い星印のところです。通路より前の席が手に入り喜んでいたものの、正直見づらく、これならもっと後ろ、もしくは2階席のほうがよかったなぁと。(>_<)
通路より前方(~18列)には、緩いスロープしかありません。開演前、席に座っている時から、前の方の頭でステージが見づらいなと感じていました。
1曲目からHighway Starで、もちろん総立ち
私の縦並びは高身長の方々が多かったため、立つとさらに、おチビにはつらい。高身長の方が前だと、その後ろの方が見づらいので若干横にズレて立ちます。ですから、私の前は全部壁になってしまい、壁の隙間から見るしかなくなります。
ドゥービー・ブラザーズ/26列目端
通路より後ろの席には階段があるのでもっと見やすいだろうな、とディープ・パープルの時に思っていました。
まさかその翌月に、同じ会場の後方席に座るとは思ってもいなかった。
座席表の青い星印の位置です。この時も公演直前に購入しました。
めちゃくちゃ見やすい良席でした
席に座って撮ったのが上の写真です。
PAの正面あたりですが、ほぼ見切れがなく、私的には高さがちょうどよくて、すごく見やすかったです。身長152センチの私が座った時の目線の高さは、ピアノに座っているマイケルの目線と同じくらい。立つと、ギター3人の目線とぴったりでした。
このホールは階段1段分の段差がやや大きく、20センチ近くあるように感じました。
国土交通省の資料によると、劇場の階段の段差(蹴上げ)は、建築基準法で18センチ以下と定められています。古いホールなので、当時の基準と同じなのかどうか分かりませんが、結構段差があるので、小柄な人でも観やすいのです。
さらに、端のブロックは絶妙な角度で席が配置されており、前の人の頭がまったくじゃまにならず、立った時も視界が開けて、ストレスフリーでした。
下の写真をご覧になれば、よく分かると思います。
このように、段差も席配置もよく、規模もコンパクトですので、上野学園ホールなら後方席でもまったく問題なしです。
2階も超おすすめ!
2階がかなり前に張り出しています。2階1列目は1階19列目あたりなのでよく見えるはず。
そう思って2階席に立ち寄ったところ、やっぱりものすごくステージが近い! なんせ、これですから。↓
それなのに…ドゥービーの時も2階席ガラガラ。もったいなさすぎる(泣)
U40チケットを作って、30代までは3000円~5000円引きにするとかどうですかね。グラミー賞受賞、ロックのホール・オブ・フェーム入りしている大バンドです。でも、そんな肩書きなんか関係なく、とにかくメチャクチャうまくて、おしゃれで、最高のライブでした。次世代にも生で聴いてもらいたかったなあ。
見切れる席はどこ?
↑ 19列目1番からの見え方。
PAで左端が見切れ、この席からだとベースのジョンが見えないと思います。
音の響きがすばらしい
高い天井と板張りの壁のこちらのホールは、響きがたいへんよく、ハモンドオルガンの音なんて、サントリーホールでパイプオルガンを聴いているかのようでした。ギターもそう。音が立ち、輝いていた。演奏技術や機材のよさなど他の要素ももちろんあるでしょうが、このホールの力も大きいと思います。
武道館や東京ドームのライブには祭り的楽しさがあるものの、やっぱり音楽はコンサートホールで聴くものだと感じた私でした。
ロックの原点を体感
Deep Purpleの結成は1968年。私が洋楽に興味を持った10代の頃には既に解散、レジェンドとなっていたバンドです。中学生の時ギターに興味を持ち買った教本の、最初の練習曲がSmoke on the waterでした。
あれから何十年もたって還暦近くなった私が、「生ける伝説」の生演奏を聴けるなんて。
もうその場に立ち会えるだけでいいんです。
いつもどこかで流れ、スタンダードになっているたくさんの曲を目の前で演奏してもらえる喜びと感激。私は初めて生で聴いたので昔とは比較できないけど、2人のイアンと、ロジャーは70代なのに衰えている感はまったくなし。イアンたちの子世代にあたるサイモンのギターもよくて、バンドを引き立てているように感じました。
印象的だったのは、ドン・エイリーのキーボード。
ハモンド、シンセ、ピアノを巧みに操り、ここぞという時に思い切り前へ出る一方、引っ込み方も見事。「キーボードはいかに弾くかより、いかに弾かないかが大事」とその昔バンドの先輩に言われたことを思い出しました。
ハードロックでは存在感薄めなキーボードですが、ディープパープルというバンドにおいてはキーボードの役割がとても大きいのですね。
エリック・クラプトンのライブ同様、オルガンとギターとの掛け合いなど、他バンドでは見られない構成が私には新鮮でした。
ライブのまとめ(ディープ・パープル)
S席 17,000円
公演時間 約100分
男女比 9:1(ざっと見の印象です)
セットリスト
1. Highway Star
2.Pictures of Home
3.No Need to Shout
4.Nothing at All
ギターソロ
5.Uncommon Man (「ジョン・ロードに捧ぐ」と天を仰ぎイアンがコメント)
6.Lazy
7.When a Blind Man Cries
8. Anya
キーボードソロ ( トルコ行進曲 、上を向いて歩こう、猫ふんじゃったetc … )
9.Perfect Strangers
10. Smoke on the Water
《アンコール》
11.Space Truckin’
12.Hush (Joe South cover)
ベースソロ
13.Black Night
Setlist.fmの武道館公演セットリストを参考に記載。
来日メンバー
Ian Gillan/イアン・ギラン(vo)
Roger Glover/ロジャー・グローヴァー(b)
Ian Paice/イアン・ペイス(ds)
Don Airey/ドン・エイリー(key)
Simon McBride/サイモン・マクブライド(g)
ウドー音楽事務所公式ページより
ライブのまとめ(ドゥービー・ブラザーズ)
S席 17,000円(チケットぴあでは、購入時に座席番号の表示がありました)
公演時間 2時間強
男女比 8:2(ざっと見の印象です)
感想とセトリは、下記の記事に記載しました。よろしければ、ご一読ください。↓
パシフィコ横浜 国立大ホール1階席からの見え方【ドゥービー・ブラザーズ 2023】