①【ワールドギフトと日本救援衣料センターに寄付】に書いたとおり、義父の衣類はスポーツウエアや未開封の下着類を中心に、ほぼ寄付しました。
一方、おしゃれが大好きだった義母の洋服は、お出かけ用の服ばかりで寄付向きではなかったため、業者の買取サービスを試しに利用してみました。
押し買いなど、一部に悪徳業者もいるらしきこのサービスについて、使い勝手や査定金額など、実際に体験しての率直な感想をまとめてみたいと思います。
目次
洋服、服飾雑貨は宅配買い取りを利用
肩パッドバリバリのバブル時代のスーツなど、ほとんどは型が古く処分するしかありませんでした。
でも、一部の服は、マダムブランド商品の買取もしている、高級系リサイクル店Aの買取対象ブランドだったので、利用してみることに。
メールフォームから問い合わせると、どういったものが何点あるか、確認の電話がありました。
おそらく、商品にならない中古衣料を大量に送りつけてくる客がいるせいでしょう。
その電話では、
●10年以上前の商品は原則買い取り不可。
●買取不可の商品を大量に送って来られた場合、着払いで返送する。
という説明があり、納得のうえで査定を申込むと不織布バッグと着払い伝票のセットがすぐに届きました。
査定結果
●国産マダムブランドIの洋服は、コートとジャケットは各200円、その他は9点まとめて300円。
●セリーヌのバッグ。内側が劣化しており状態がよいとは言えないものが500円。
●メッキのアクセサリーも同梱可とのことで、70点ほど送ったところ、まとめて2200円。
●18Kのブローチとイヤリングの2点で9600円。
●そのほか帽子や手袋など、不織布バッグほぼいっぱいに商品を入れて送付。
トータルの買取額は13000円を超えた。
利用しての感想
ブランドに詳しくない私の場合、その都度ショップの検索窓にブランド名を入れ、買い取り対象ブランドかどうか確認しながら分別作業をせねばならず、とても時間がかかった。
その割に…査定額はこの程度なので、正直、洋服買取は労力に見合わない気がした。
しかし、メッキだと思って送付したアクセサリーの中に18Kの物が2点含まれており、それらをきちんと査定してもらえたので、Aはとても良心的な店だと感じた。
査定結果も振込みもとてもスピーディ。査定リストをメールで送ってくれるため、きちんと記録が残りありがたい。
毛皮のコートに値段はつくのか
ほぼ着ていないと思われる、ミンクのコートなど、毛皮が数枚ありました。
今のようなエコ推進の時代に、毛皮を買い取ってくれる業者なんているのでしょうか。
問い合わせ結果
●上記のA店→「状態がよくても1枚数百円」。(基本的に買取していない)
●大手買取チェーンОの店舗→ 値段が付かず、引取も不可。
そこで、「毛皮の買取に自信」とうたっている出張買取Uに訪問査定をお願いしました。
査定結果
●毛皮のコート2点、各1000円で計2000円。
●革のジャケット1点、500円。(サイズが小さいため査定額低めとのこと)
一緒に、指輪2点とティアックのスピーカーも買い取ってもらえ、査定額は10000円を超えた。
毛皮のベスト型ライナーにも、値段がついた!
出張買取Uが残していったベスト型の毛皮ライナーがありました。
ライナーなのでボタンが付いているのですが、ZOZOTOWNの通販サイトをのぞくと、よく似たデザインの毛皮ベスト(エコファー)が販売されています。ボタンを取ればおしゃれに着られそうなので、首都圏と台湾に店舗をもつリサイクルショップTの宅配買取を利用してみることに。
査定結果
●毛皮ライナーは、他の毛皮ジャケットと2点で800円。
●Jhonstons/ジョンストンズの新品マフラー、1000円。
●食器や雑貨類の同梱OKだったので、塗り物の腕(新品)など送ったところ、2点で1200円。
●値段がつくと思えなかったテーブルセンター(新品)が300円。
古酒は値段がつかなかったが、引き取ってもらえただけでありがたく、諸々合わせて3500円となった。
家にあった段ボールに詰めて着払いで送れば、スピーディに査定して振り込んでもらえ、私的には大満足。
利用しての感想
いろんな買取業者を利用しているうちに、それぞれ特徴があることに気づく。
洋服に特化しているところ、リサイクルショップで何でもOKなところ、販売店舗所有の有無でも違う。
1カ所で断られたり低評価だったりしても、他店ではまったく違う場合があるため使い分けたほうがよく、もし時間が許せば、一度に丸ごと1社に任せるより、小出しで査定してもらうほうがいい。
着物類はテレビCMで有名なFの出張買取を利用
着物好きだった母の物と、親族の形見を譲り受けた物との両方がありました。しつけ付きの付下げ、桐箱入りの綴れ織の帯、銀座や日本橋のデパートで購入したものなど、そこそこいい物があります。ネットの口コミを頼りに、有名タレントがCMをやっているFに来てもらいました。品物は約30点です。
最初はコールセンターに「宅配買取で」とお願いしたのですが、「送料分査定額が下がる」と言われたので、出張買取でお願いしました。
(人件費、駐車場代、ガソリン代などを考えると、出張のほうがお金がかかると思うのですが…)
査定結果
●地味な茶色の大島紬(証紙あり)のアンサンブルが1000円。
●残りは1点200円。
全部で3000円。
利用しての感想
これには、一番ズッコケた。
三越であつらえた新品同様の付下げなど、それなりにお値段がつきそうな物があったからだ。
薄いブルーのグラデーションに小さな花があしらわれ、卒・入学式の着物にぴったりなデザインのものもあった。裄丈が66あり私にはサイズが大きかったため査定に出してしまったが、失敗したな。
また、母が生前「内緒だけど100万以上の高級帯。月賦で払った」と言っていた桐箱入りの有名な織元の綴れ帯も200円。
査定員に尋ねてみたが、まったく価値を感じていない様子だった。
喪服や長襦袢、草履、バッグ、雨コートなどは引き取ってもらえなかったので、140サイズの段ボール2箱分の商品のうち、引き取ってもらえたのは半分ほど。丸々1箱は家に残ってしまった。
残りの着物、和装小物は着物Tに送る
Webで買取を申し込める着物Tは、他では査定してもらえない長襦袢、喪服、着付け小物もOK、値段が付かなくても引き取ってリサイクルしてくれる、ということなので、私のニーズにぴったり。早速Fが残していった物を中心に、着払いで送りました。
査定結果
新品の単衣の着物、喪服一式、ビーズバッグ、帯締、帯揚、着付け小物など140センチの段ボール1箱分 → 0円
利用しての感想
想定どおり。ニーズはともかく、どこかで役に立たないかと思っていた美品ばかりだったので、引き取ってもらえてありがたかった。狭い家でスペースを取っていた段ボール1箱分が片付き大満足。
まとめ
査定額は、購入時の値段と、ほとんど関係ありません。
「腐っても鯛」らしく、ブランド名がすべてだということがよく分かりました。
着物の価格に関しては、予想をはるかに超える低さでした。
ネットの広告では数万~数十万円の査定額が紹介されていたりしますが、新品、証紙あり、身丈が長い(165以上)、作家ものなど、よほど条件が揃っているものでないと1枚数百円だと思います。
私は、両親が大事にしていた物を極力ゴミにしたくなく、手間はかかっても
寄付、買取、引取という方法で片付けていきました。
天国の両親に1つ言いたいのは、「もう少し整理しておいてほしかった」ということ。
物が多すぎると、「面倒くさい! 全部査定に出しちゃえ」と、扱いが雑になってしまうのです。
でも二束三文で引き取ってもらった後、やっぱり手元に残しておけばよかったかなと思うものもちらほら。
物が多すぎると、冷静に1つ1つの物と向き合うことはできません。
物は少数精鋭が大事。これからの人生、心がけていこうと思いました。