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ハリウッド 映画

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』ワールドプレミアに遭遇した日

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』ワールドプレミアに遭遇した日

2020年1月、アカデミー賞10部門にノミネートされた『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は、私にとって唯一無二の思い出深い作品になりました。その理由は、ハリウッドに着いたその日が、偶然にもワールドプレミアだったからです。

空港からホテルに到着、一休みしたあとチャイニーズ・シアターに向かったのは2019年7月22日午後3時半(現地時間)。しかし、チャイニーズ・シアター前は遮蔽され、車も通行不可になっています。

看板を見て、レオに似ているけど…まさかね、と笑っていた

向かいの歩道に人が集まりはじめていたので、カメラを手にした若い女性に、何が始まるのかと尋ねたら、ウソみたいな言葉が返ってきました。

「タランティーノの新作映画のイベントで、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピット、マーゴット・ロビーが来るのよ」

看板の文字“ONCE UPON A TIME IN HOLLYWOOD” が映画のタイトルだとは知らなかった

しかも、あと1時間から1時間半後イベントが始まると言います。「レオナルド・ディカプリオ+ブラッド・ピットってどういうこと?」と、私はキツネにつままれたような気分に。なにせ私の世代にとっての2大スターですから。急遽予定を変更して待つことにしました。

チャイニーズ・シアター向かいのファストフード店に入り、窓際の席で様子を見つつ遅いランチを食べました。しかし、歩道に人垣ができ始めたため、立ち位置確保のため私は食事を早々に切り上げて歩道へ。

午後の強い日差しが照りつけるなか、1 時間半待ちました。

カメラクルーがステージのそばでクレーンの操縦を何度も練習し、準備万端の様子なのですが、なかなか始まる気配がありません。ハリウッド・ブールバードは、東京で言うと、通りの広さも雰囲気も銀座通りに似ています。ここを封鎖してイベントをやっている様子をご想像ください。

イベント待ちの客が集まりすぎて歩道を占領しているのに、規制のロープも張られていなければ、交通整理をする警備員1人いないのです。

2時間頑張ったがあきらめることにしました。命の危険を感じるほどの人数になってきたからです。歩道の片側からベビーカー、もう一方から車椅子がやってきて、進むことも戻ることもできず、乗っている2人が力なくうなだれているという状況。

まったく身動きが取れません。私たちは、やむを得ず歩道沿いの雑貨店に逃げ込み、買い物をして裏口から出してもらいました。

しばらくすると、「キャ~!」という大歓声が聞こえたので、慌ててぐるりと通りに戻りました。

SONY PICTURES ENTERTAINMENT 公式You tubeチャンネルより引用
https://www.youtube.com/watch?v=kO5c4cu8xL4
SONY PICTURES ENTERTAINMENT 公式You tubeチャンネルより引用
https://www.youtube.com/watch?v=kO5c4cu8xL4

2人の姿。もちろんこんなに近くで見ることはできなかったのですが、しっかり目と心に焼き付けました。レオは体が大きくスター然とした堂々としたふるまい。ブラピのほうは華奢でカジュアル。今思えば、この映画に出てくる2人のキャラとかぶっています。

車を降りて数分ファンサービスをすると、2人は手を振り去って行きました。

ロサンゼルスに着いた途端こんなことがあるとは。時差ボケのなか待った甲斐があったなと、興奮と安堵の入り混じった気分でホテルへ戻りました。

すぐにチャイニーズ・シアターでプレミア上映会が行われるのだろうと思っていたのですが、下の映像を見ると、日が落ちる前に出演者やスタッフが集まってのステージイベントがあったようです。あの人だかりではステージの見える場所まで移動するのは無理だったと思いますが、監督やキャストがずらりと並ぶ姿を一目見てみたかったなあ。その時の様子↓

ホテルに戻ると、エントランスにスタッフの女性が立っており、プロ用カメラを抱えた男性を案内しています。

その時気づきました。今日ホテルのプールサイドバーが貸し切り営業なのは、このためだったのかと。

ステージイベント終了→チャイニーズ・シアターで上映会→パーティーという流れなのでしょうか。 生バンドの演奏が夜10時頃から始まり、深夜1時すぎまで続いていました。

部屋の窓からちょうどプールが見えます。パーティ会場は奥まっていて、参加者の姿を見ることはできなかったのですが、同じホテルに今彼らがいるという事実にしみじみ感動しました。

小学生の頃、兄が買っていた『ロードショー』という映画雑誌が好きで、表紙から最後のページまで一字残さず読んでいました。毎号カラーページに、必ずプレミアパーティーの写真が載っており、子供だからプレミアが何なのか分かりませんでしたが、とにかくスターが集まるパーティーがあるのだなあと思って眺めていたものです。

ホテルの部屋に戻ると緊張が解け、疲れがどっと出てきました。パーティー客との遭遇を狙ってホテルをうろつくほどの勇気もない私は、会場から聞こえてくるバンドの演奏を子守歌に、さっさと寝てしまいました。

夫は部屋にいなかったので、ビールでも買いに行ったのかな、と思っていましたが、ホテルの裏にある野外駐車場のベンチで出待ちしてたと翌日聞いてビックリしました。

レオやブラピは出てこなかったそうですが、いろいろ面白い光景が見られたそうで…ああ私も見たかったなあ…と。(T_T)

母にせがんで初めて映画館に連れていってもらい観たのが『ザッツ・エンタテインメント』。キラキラとしたハリウッドに憧れたあの時から40年以上たっています。

夢見る頃をとうに過ぎてはいるのですが、やはりハリウッドは、私に夢を運んでくれる場所に違いありませんでした。

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