報知新聞主催の試写会で、7月1日公開の映画『エルヴィス』(ワーナー・ブラザース映画配給)を一足早く観ることができました。
今回の試写会場だった一ツ橋ホールの席からの見え方や試写会の感想、そしてこの映画の見どころを、興奮の冷めないうちに、私なりにまとめてみたいと思います。
一ツ橋ホールとは?
最寄り駅は営団・都営地下鉄、神保町駅。A1出口(三田線ホームからは少し距離あり)から歩いて3分の、やや古めかしい日本教育会館ビル3階にあります。席数は802。細長い形のホールです。
4列目の中央ブロックに座りました
作品世界にどっぷりつかりたいので、映画館でもたいがい前方に座っています。スクリーンを見上げる姿勢になりますが、4列目にしました。
席に座って撮った写真がこれです。実際の見え方に近い感じに画像を修正してみました。
ピンク色の丸は前列の女性の頭の位置。スクリーンはまったく隠れません。
一方紫色の丸のほうは前列の男性の頭の位置。身長152センチの私から見ると、字幕はなんとか読めそうですが、画面の一部が見えなくなります。
空いていた席に、上映開始少し前に男性が座られたので仕方ありません。
見切れるのはストレスだな~、と思っていたところ、上映中は、その方が背もたれに頭を載せて観てくださったおかげで画面が見切れることなく鑑賞することができました。後ろに配慮したのかどうか分かりませんが、ありがたかったです。
どの列に座るか?
私は映画館と同じ感覚で見られる、10列目くらいまでをオススメしたいです。ただ、最前列から数列は段差がなく真っ平らなので、前に座った方の座高にかなり左右されます。
では段差のある席なら見やすいかというと、写真のとおり、映画館ほどの勾配はないので、やはり前に大きい方が座ると見づらそう。しかも後方の席は、かなりスクリーンが遠く迫力に欠けるように思います。この会場では席選びがとても重要なので、早めに並んだほうがいいです。
前後の席間にはあまり余裕がなく、バッグは椅子の下に置かなければならないので、何か敷物を持って行けばよかったなと思いました。
開場18時、開演18時30分。さて何時に会場に行くか?
802席の席数に対し、募集人数は800人でした。
800席もあるし、平日だし、開場の少し前に行けばいいんでは、と当初は思っていましたが、会場の写真を見て、前のほうに座りたい私は17時30分に会場へ。
既に1階ロビーに100人ほど待っている方がいました。ロビーがかなり埋まってきたため、私たちより少し後から来た方たちは外に並ぶよう案内されていました。17時40分くらいから順次エレベーターで3階へ移動し、私たちが会場に入れたのはちょうど18時頃。席は前から詰めて座る方式ではなく、まったく自由でした。
待っている間にのどが渇き、何か飲みたかったのですが、自販機は2階にあり、1階と3階ロビーにはありません。行列している最中はそう簡単に買いに行けないので飲み物は忘れずご持参くださいね。
『エルヴィス』は世代を問わず楽しめる作品
まず主演のオースティン・バトラーに圧倒されました。
見覚えのある顔だと思ったら、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で襲撃犯をやった人。あの時と全然違う。すごい役者さんです。
ハリウッドのプレミア・パーティーにきっと来ていたんだろうな…同じホテルにいたんだと思うと不思議でなりません。
→詳しくは「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」ワールドプレミアに遭遇した日
歌は吹き替えではなく本人が歌っているそう。お見事としか言いようがない。
吐きそうなほど緊張しながらステージに上がる線の細い新人時代のエルヴィスから、貫禄たっぷりの最後のステージまで、約20年間の大スターの変貌を、30歳のオースティンが演じ切っています。
バズ・ラーマンの演出はせわしなく、生い立ちを駆け足で説明する序盤は頭がこんがらがってしまいました。しかし、エルヴィス復活の端緒となったテレビのクリスマス・スペシャルあたりから一気に引き込まれ、時を忘れました。
特にホテルでのショーのシーンは圧巻です。感動しました。
エルヴィスの生きた時代背景とその変遷も、非常に興味深かったです。
音楽映画としても、とびきり楽しめます。今後『ボヘミアン・ラプソディ』と比較されることが多そうですが、音楽に焦点を当てているという意味で、私はこっちのほうがずっと面白かったです。
年齢を重ね、長い映画が苦手になりました。でもこの作品は本当にすばらしく、2時間39分があっという間。瞬きするのも忘れていたように思います。
エルヴィスと共に青春を送った世代の方、太ってしまった晩年の頃しか記憶にない私の世代、そして伝説的存在として名前だけ知っている若い方たちまで、それぞれにいろいろな見方で楽しめる作品だと思います。一緒に観に行った20代の娘も、とても興奮していて、また観に行きたいと言っています。
若い頃は試写会によく応募していましたがサッパリ当たらず、申し込む気も失せてしまいました。今回娘に誘われてネットで申し込み、運よく当選。初めての試写会でした。
神保町は家から遠く交通費もかかりますが、参加してよかったです。一般公開前に観られるって、こんなに得した気分になれるものなんですね。
何十年ぶりかに訪ねた神保町では古書店街に寄り、歴史あるカトリック神田教会を眺め、駅前にある老舗喫茶店「さぼうるさぼうる2」でナポリタンを食べ…と、レトロ散歩も楽しめてよい一日になりました。