来日アーティストのライブに、ほぼ毎月出かけた2019年。各会場の座席からの見え方と、ライブの感想をまとめ、ご紹介しています。
3回目は2019年4月18日、エリック・クラプトン「最後の来日公演」が行われた日本武道館です。
(2023年追記:「最後」ではありませんでした。2023年にも来日されています。)
武道館のそのほかのスタンド席からの見え方はこちら ↓
日本武道館 南東スタンド 2階 G列からの見え方【TOTO 2023】
日本武道館 南東スタンド 1階G列からの見え方【ジャーニー2024】
会場周辺の人の多さにドキドキ、物販テントもたくさん。記念Tシャツのデザインが全部男臭い。(笑)それもそのはず、お客さんは、ほとんど男性です。
席はスタンド1階東B列40番台
こんなふうに見えました!
正面がステージ前の通路、という位置。 御大との距離は10mくらい? 肉眼ではこの写真よりも近いです。 下手側で演奏しているメンバーが少し見えにくいのですが、ステージ両サイドに床置きしてある(写真で白く光っている)ビジョンが私の席からはギリギリ見えたので、正面からの様子も楽しむことができました。
日本武道館のコンサートに行ったのは二十数年ぶりでした。昔のチケットが残っているのに記憶なし。たぶん遠くて見えず、音響も良くなかったんでしょう。武道館は見にくい、音が悪いと思ってずっと避けてきたのは、たぶんその時の印象があまりに悪かったからだと思います。
今回は、どうだったかというと、見切れギリギリの場所ですが、満足しています。
横から見る感じではあっても、ステージが近い。スタンドの2列目なので、高さがちょうどよくて見やすく、嫌な音の反響もなくて聴きやすかったです。武道館はダメと決めつけてきて、今まで損した気分です。
ブルージーで渋かったクラプトン
アルバムは『アンプラグド』しか持っていない。「リトル・ウィング」のギターソロが好き。ライブは初参加という素人の感想です。
イメージどおりブルージーで渋いライブでした。74歳なんて信じられないほど、かっこよかったです。
途中アコースティックのコーナーをはさみ、MCなし、ぶっ続けの90分。クラプトンはしゃべりません。私の記憶が正しければ、言葉を発したのは“Thank you”と、ソロが終わった後、演奏したミュージシャンの名をコールした時だけでした。
お客さんの年齢層はかなり高く、アリーナ席でも皆さん着席のまま鑑賞。だからなおさらラスト近く、立ち上がっての「コケイン!」大合唱にはびっくりでした。
私は、やはり聞き慣れている『アンプラグド』からのナンバーが心に残りました。「ワンダフル・トゥナイト」の1コーラス目が終わった時。水を打ったように静まり返っていた会場から、溜め息というか感嘆というか、何とも言えないざわめきが広がりました。私もジーンとしました。素敵すぎて!
この曲は歌詞もいいんです。
何を着ようか迷い、化粧をし、ブロンドの長い髪をとかした彼女が問いかける。「どうかな、私?」俺は答えた。「今夜の君はとてもきれいだ」
愛する人を見つめるクラプトンさんの姿が目に浮かぶようで、聞き惚れました。
彼はエレキギターとアコースティック、それぞれギターを1本ずつしか使いません。足元もワウペダルだけとシンプル。
サポートメンバーも、ジョー・コッカーのバックバンドで伝説のウッドストックに出演していたクリス・ステイントンとか……それぞれキャリアが半端じゃありません。演出を省き、ロックの原点を極めたライブ、そう感じました。最後の来日公演に立ち会えてよかったです。
後日、『エリック・クラプトン~12小節の人生~』を下高井戸シネマに見に行きました。「読んでから観るか、観てから読むか」じゃないけど、これは映画が先のほうがよかったなあ。
ライブのまとめ
座席:S席 15,000円
演奏時間:約90分
男女比(ざっと見):9:1
セットリスト
1.Pretending
2.Key to the Highway (Charles Segar cover)
3.(I Wanna) Make Love to You
(Bobby Womack cover)
4.I’m Your Hoochie Coochie Man
(Willie Dixon cover)
5.I Shot the Sheriff (The Wailers cover)
6.Driftin’ Blues (Johnny Moore’s
Three Blazers cover) (Acoustic)
7.Nobody Knows You when You’re
Down and Out (Jimmy Cox cover) (Acoustic)
8. Tears in Heaven (Acoustic)
9. Layla (Derek and the Dominos song)
(Acoustic)
10. Running on Faith (Acoustic)
11. Badge (Cream song)
12. Wonderful Tonight
13. Cross Road Blues (Robert Johnson cover)
14. Little Queen of Spades (Robert Johnson cover)
15. Cocaine (J.J. Cale cover)
アンコール
High Time We Went (Joe Cocker cover)
来日メンバー
CHRIS STAINTON(クリス・ステイントン)〈Key.〉
DOYLE BRAMHALL II(ドイル・ブラムホールII)〈G./ Vo.〉
NATHAN EAST(ネイザン・イースト)〈B.〉
PAUL CARRACK(ポール・キャラック)〈Key. / Vo.〉
SONNY EMORY(ソニー・エモリー)〈Dr.〉
SHARON WHITE(シャロン・ホワイト)〈Back Vo.〉
KATIE KISSOON(ケイティ・キッスーン)〈Back.Vo>
ウドー音楽事務所公式ホームページより